太極拳とは

太極拳とは、「太極陰陽」の哲学に基づいて作られた中国伝統武術の一つです。

太極拳の起源

起源には諸説あります。古くから続いている武術が起源となっている、と言われていますが17世紀以前のことを記した書物がほとんどないため、17世紀以前の詳細はわかっていません。約17世紀頃(明代末期から清代初期にかけて)中国・河南省の陳王廷(チン・オウテイ)が、とある一家の家伝として伝わっていた武術に様々な武術の要素を組み合わせて「陳式太極拳」を作ったことが太極拳の始まりと言われています。

その後、いくつかにも流派が分かれていき、今は陳式太極拳、楊式太極拳、武太極拳、呉式太極拳、孫太極拳、古伝統合太極拳、などがあります。

一般的に私たちが知っている太極拳(二十四式太極拳)は、それまで複雑な動きだったものを『誰にでも学ぶことのできる新しい太極拳に』、と健康増進を目的として1956年に楊式太極拳を基に動きを簡素化、編集されたものです。この頃から「武術としての伝統的な太極拳」と「体育としての表演競技用太極拳」に大きく分かれていきます。

名前の由来

太極拳の基となる動き「十三勢」が『易経』の太極陰陽の哲学に基づいていることを知った武術家の王宗岳が書いた『太極拳論』(拳法の道理を解明した本)が後に武術理論として重視されたため「太極拳」と名称が確定された、と言われています。

8式、16式、24式とは?

8式太極拳

太極拳の基礎であり、8つの動作で構成されています。太極拳が全く初めての方に向いています。習得するために必要な時間も短く、小さい場所でも出来る太極拳です。

16式太極拳

16の動作から構成されています。8式太極拳にはない、前歩き・後ろ歩きなどの「移動」をしながら行う太極拳です。

24式太極拳

一般的によく知られている太極拳。24の動作から構成されています。